注文住宅でバルコニーをつくる際の注意点と費用
自宅にバルコニーがあるというだけでも、充実した時間を過ごせている感じがしますよね。しかし、バルコニーとベランダの違いとは何か、知らない人もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、バルコニーとベランダの違い、バルコニーを作る際の注意点について紹介しています。バルコニーのあるマイホームにしたい人は、参考にしてください。
バルコニーとベランダの違い
よく似ている言葉として、バルコニーとベランダがあります。どちらも屋外のスペースであることは広く認知されていますが、どのように異なるのか知らない人は少なくありません。同義のものとして考えている人もいるようです。しかし、実はこれらはきちんと区別して使用されています。
結論からいうと、ベランダとバルコニーは、屋根があるかないかで区別されているのです。たとえばマンションなどを想像してもらうとわかりやすいですが、ベランダには屋根があります。一方、バルコニーは屋外のスペースに屋根がなく、マンションなどよりも、一戸建てで設けられることが多いようです。またルーフバルコニーといって、下の階の屋根部分を利用して設けられた、屋根のない屋外スペースもあります。
ベランダは屋根があるので雨天時でも屋外スペースを利用できるメリットがある反面、屋根のせいで部屋のなかが暗くなってしまうというデメリットがあるのです。反対に、バルコニーは屋根がなく遮るものもないため、部屋の中まで太陽の光が届いて明るい印象になるでしょう。しかし、天候によっては利用できないというデメリットもあります。おしゃれな空間を演出できるバルコニーですが、しっかりとベランダとの違いを覚えておきましょう。
バルコニーを作る際の注意点
周囲に植物を置いて四季の移ろいを感じながらアフタヌーンティーを飲んだり、夏に家族でバーベキューをしたりするためにバルコニーを作りたいという人は数多くいるでしょう。しかし、バルコニーを作る際には注意点がいくつかあります。作ったところでまったく使わなくなったり、イメージしていたものと違うことになったりしないよう、しっかり確認したうえで作るようにしてください。
快適に過ごせる季節が限られる
バルコニーのデメリットは、快適に過ごせる季節は限られていることです。屋根がないので日照りの厳しい夏や、寒さの厳しい冬は過ごしやすい季節とはいいがたいでしょう。実際、快適に過ごせる季節や時間は春や秋など、一年を通しても限られた期間だということを理解しておかなければなりません。
排水口や水栓などをつけておく
バルコニーは、ほこりや砂などが飛来してきて汚れやすい場所です。そのため、定期的に掃除をする必要がありますが、その際バルコニーに水栓があるのとないのとでは掃除のしやすさが変わってきます。また、バルコニーにある排水管が詰まってしまうと、雨漏りの原因になるようです。定期的にメンテナンスをするようにしましょう。
コンセントを設けておく
バルコニーに照明を置くと幻想的な雰囲気になり、おしゃれな空間を演出しやすくなります。しかし近くにコンセントがないと、屋内から延長コードを使用しないといけません。せっかくおしゃれな空間なのに、延長コードが目立ってしまうと残念ですよね。そのため、バルコニーにはコンセントを設けることをおすすめします。ただし、夏場は照明に虫が集まってくることは考慮しておきましょう。
家事動線を考える
バルコニーを洗濯物干しの場所として利用する人も多いでしょう。その場合は、洗濯動線も意識しておく必要があります。洗濯機からバルコニーへのアクセスが悪いと、家事に労力がかかってしまうでしょう。特定の部屋を通って行かないといけない場合は、なおのこと手間だと感じてしまうでしょう。廊下から直接バルコニーに行けるようにしたり、複数の部屋からバルコニーに行けるようにしたりすることで対策してください。
注文住宅でバルコニーを作る費用
バルコニーの設備にこだわり過ぎなければ、50~100万円程度で作れます。また、バルコニーは屋根を作らない分、同じ床面積の室内と比べて坪あたりの費用が安くなるようです。しかし、求められる性能や設備によってはかかる費用が変動してしまうでしょう。
実際にかかる費用の内訳としては、雨漏りや水たまり対策としての防水工事費用、バルコニーの建設自体にかかる建材費などがあります。またルーフバルコニーの場合には断熱工事が必要なので、工事費用もかかるでしょう。防水工事をしても防水効果は永続的なものではないため、数年に一度程度のタイミングで定期的なメンテナンスが必要です。そのためバルコニーを設ける際は、メンテナンス費用を加味したおおよそのトータル費用を把握することが重要となるでしょう。
バルコニーはおしゃれな空間を演出できる場所ではありますが、注意しないといけないことの多い設備でもあります。利用できる場面や季節が限られてしまいますが、それでも作りたいという場合は注意点を把握して、建設会社と相談するようにしましょう。